コスプレができない未来がやってくる?熱狂冷めやらぬハロウィンとその後の世界

By | 2015年11月2日

ハロウィン

ここ4年で200%成長し、日本人が一人につき約1000円も消費する巨大市場をご存知でしょうか?――何を隠そう、ハロウィン市場です。

突然家に知らない子供がやって来て「Trick or Treat」と言ってきたら少し驚くかもしれません。でも、街でゾンビやフランケンシュタイン、悟空や進撃の巨人の群れが練り歩いていても違和感がないのです。それが今の日本のハロウィンの姿です。

しばしば特殊とも言われる日本のハロウィンの経済に与える影響とTPPのコスプレ問題、そして今後どうなっていくのか考えてみました。

    ■目次
    今年は一番の盛り上がりを見せました。
    1.ハロウィンの生み出す経済効果
    2.TPP協定がコスプレハロウィンに死刑宣告を下す!?
    3.ハロウィン後の日本はどうなる?

1.ハロウィンの生み出す経済効果

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引用元:Flickr

去る10月31日にハロウィンの本番を終えましたが、その前後のニュースではハロウィンのことを見ない日はありませんでした。ニュースだけでなく、街がカボチャのオレンジ色に染まったり、企業がハロウィンにちなんだ企画やキャンペーンを種々様々に展開していました。

「ハロウィン」と聞くと、どのようなものを想像するでしょうか。

冒頭で述べたように、コスプレ(仮装)をして街中を練り歩くイベントですよね。今となっては「ハロウィン=コスプレイベント」と言っても過言ではないほどです。

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参考:お役立ちネット情報

そのようなハロウィンの市場規模は、右肩上がりで成長しています。日本記念日協会によれば、2011年には約560億円だった市場規模が、2013年には約1003億円、そして2015年には約1220億円と推計されています。これは、国内2位の消費が見込まれるイベントであるバレンタインデーの2014年市場(約1080億円)を超えています。

日本でのハロウィン浸透に貢献したと言われるディズニーランドのハロウィンイベントを見てみると、ハロウィンの盛り上がりがよく分かります。初年の1997年には10月31日のみの限定イベントでしたが、2000年には1か月間のハロウィンイベントが行われ、2015年には9月8日から11月1日に渡っての開催となっていました。

ちなみに、ハロウィンの象徴とも言えるカボチャですが、当初は「カブ」だったと言うのですから驚きです。ハロウィンの文化がイギリスからアメリカに渡り、アメリカで多く生産されていたカボチャに変わっていったそうです。

参考

記念日文化研究所
Wikipedia

2.TPP協定がコスプレハロウィンに死刑宣告を下す!?

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引用元:海外の万国反応記

TPP協定は、アジア太平洋地域において、モノの関税だけでなく、サービス、投資の自由化を進め、さらには知的財産、金融サービス、電子商取引、国有企業の規律など、幅広い分野で21世紀型のルールを構築する経済連携協定です。

大筋合意に至り、昨今話題となっている環太平洋パートナーシップ(TPP)協定ですが、その内容により国内でも大きく賛否が割れているようです。

争点の一つとなったのが「知的財産」に関する取り決めで、著作物の二次創作や複製などについて「非親告罪」とするものです。これにより、著作権侵害事件に対して、著作者の告訴なしでも公訴提起することが可能となります。

二次創作やコスプレという日本の文化を作ってきたものが、非親告罪によって次々と訴えられるリスクを孕んでいるのです。こうなると、せっかくのハロウィンでも、キャラクターのコスプレができなくなるリスクがあります。

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引用:ORANGE JUICE YUMEKOUJYO

しかし、10月5日に発表された政府の声明によれば、非申告罪の例外として著作物の収益に大きな影響を与えない場合はこの限りではないとのことです。

コスプレ衣装が公式に販売されている場合などはどうなるのか分かりませんが、基本的にはコスプレをして街を練り歩くことは黙認されたということですね。どうやら来年のハロウィンでも、様々な仮装が楽しめそうです。

参考

TPP協定の概要

3.ハロウィン後の日本はどうなる?

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引用元:Flickr

ハロウィンの盛り上がりはナニユエなのでしょうか? 一つには、日本人が「集まって騒げる場所」を探しているということが挙げられると思います。

「集まって騒げる口実」と言い直しても良いかもしれません。雑な言い方をしてしまえば、阪神タイガースが優勝して道頓堀に集まるのも、サッカー日本代表がW杯の試合で勝った時に渋谷に集うのも同じです。みんなのいる場所でワイワイしたいのです。

そしてその様子をSNSに投稿する。中には、投稿のためにコスプレをしているんじゃないかと勘繰りたくなる人もいますよね。そのくらい写真を撮って、InstagramやFacebookにアップしていました。ハロウィン人気には、SNSの普及も外せない要因です。

「日本のハロウィン」は従来の「ハロウィン」から離れて独自の進化を遂げようとしています。「Trick or Treat」と「お菓子」の子どものためのイベントではなく、「集まって」「SNSに投稿する」ための大人のためのイベントなのです。

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引用元:Flickr

また、様々なコスプレをした人が街を練り歩く「日本のハロウィン」のために来日する観光客もいます。今後は「ドイツのオクトーバーフェスト」や「インドのホーリー」のように、世界で有数のお祭りとして数えられる日が来るかもしれません。国内でクリスマスに次ぐ巨大市場となったハロウィンには、あらゆる企業も目を向けなければならないでしょう。

そして、ハロウィンが大盛り上がりを見せたように、他の催しも大きく成長するかもしれません。一か所に集まることができ、SNSに投稿できるようなフォトジェニックなイベントに注目です。例えば、すでに一定の人気を獲得してはいますが、「お花見」は更に大きく化ける可能性を秘めていると思います。多くのハロウィンに関するグッズが売れ、キャンペーンが成功したように、お花見グッズや花見キャンペーンが来年の春には爆発的にヒットしている可能性もなくはない、です。

あとがき

いかがでしたでしょうか。

本番前後でも熱狂が冷めやらぬハロウィン。その人気の陰では、傷害事件やゴミ問題など多くの課題もあらわになってきました。

それらの問題にうまく対処しながら、これからの「日本の誇るイベントとしてのハロウィン」を見つめていきたいです。

以上、『コスプレができない未来がやってくる?熱狂冷めやらぬハロウィンとその後の世界』でした。


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