真面目なお金の学校なのにシュールなコンテンツはなぜ必要だったのか

By | 2017年10月30日

ファイナンシャルアカデミー浅黄様

お金はあらゆる人にとって切っても切り離せないものなのに、日本ではまともにお金について学ぶ機会がないんです

こう問題提起するのは、お金の教養を学べる学校を運営するファイナンシャルアカデミーのマーケティング戦略部に所属する浅黄浩氏(以下、浅黄)。お金について学ぶ機会に乏しい日本でなぜお金の学校を運営するのか、どのようにマーケティングしているのかについて同氏に取材してきました。

一見お堅いと思われがちな真面目な学校が、受講生と距離を縮めるために導入した診断コンテンツについてもお話を伺いました。


日本最大の独立系の金融教育機関とは

浅黄様_取材中_1

田嶋:まずは御校について教えていただきたいのですが、どんな学校なのでしょうか。

浅黄:お金の教養が身につく総合マネースクールとして、2002年に創立して今年で16年目を迎えました。延べ受講生数は43万人を超えています。一番のこだわりは、絶対的な中立性を保った金融経済教育機関であることです。

田嶋:中立性と言いますと・・・?

浅黄:金融系のセミナーの多くは、金融機関が主催していたり、一見中立に見えても最終的には金融商品などの販売を目的にしたりしたものが多いんです。一方で私たちは、金融機関をスポンサーにつけることもありませんし、金融商品を販売して手数料を稼ぐこともしません。純粋に受講生からいただく授業料だけで運営しています。

こうした絶対的な中立性があるからこそ、受講生にとって本当に必要で、客観的に正しいお金の知識のみを提供することができるんです。

田嶋:そういう意味での「絶対的な中立性」なんですね。御校ではどのようなコースがあるのでしょうか?

浅黄:核になるのは、資産運用科の「不動産投資」「株式投資」「外貨投資・FX」の3つスクールと、人生に必要なお金の知識が網羅的に学べる「お金の教養スクール」、2017年10月に開講したばかりの「定年後設計スクール」の5つのコースです。

受講コース

他にも例えば、スペシャリスト学部というのがあり、アスリートやアントレプレナー、料理人などのスペシャリストを対象にしたコースを設けています。

田嶋:ひとつのスクールはどのくらいの期間で実施されているのでしょうか?

浅黄:核となる5つのコースについては、一通り学ぶまでの期間は3ヶ月から1年となっているのですが、受講期間そのものは2年間あります。つまり、2年間の間であれば、何度も繰り返し学んでより定着を図れる仕組みになっています。その他、応用力を養成するゼミなどでは、1~3日で完了するものもあります。

田嶋:浅黄さんの役割は何ですか?

浅黄:私たちマーケティング戦略部としての役割は基本的にふたつあります。現在、延べ受講生は43万人を超えていますが、日本の総人口比では3%ぐらい。まだまだ多くありません。お金は誰にとっても切り離せないものなのに、日本には「お金について学ぶ」という文化もないですし、「お金について学べる学校がある」ということもほとんど知られていないんです。

当校のマーケティング事業部にはデジタルマーケティング部という部署があるのですが、ここでは主に広告を扱っています。マーケティング戦略部は広告という手段を使わずに、まったく新しいチャネルを開拓しながら私たちの存在を知ってもらうことを目指しています。

もうひとつの役割は、当校を認知している方や受講生の方との信頼関係を深めること
です。「お金について学ぶ」機会が少ない中で、せっかく接点を持っていただいたわけですから、ぜひお金の勉強を始め、継続してほしいというのが私たちの願いです。だから、メルマガで生活と関わりの深いお金の情報を提供したり、メールでのフォローを行ったりして、学びのモチベーションが継続されるようにしています。


金融への興味の高まりと「学ばなきゃ」

浅黄様_取材中_2

田嶋:ターゲットの受講生はどんな方でしょうか?

浅黄:当校は日本全国の小学生から大人まで、すべての人に金融経済教育を広めたいというビジョンを持っています。そのため特定のターゲットを定めることはあえてしていません。

実際の受講生の割合で多いのは、30代前後で年収500万円前後の方。10年ほど前までは圧倒的に男性のほうが多かったのですが、今はやや女性が多いくらいに女性の割合が増えてきています。

田嶋:女性の方も半数以上いらっしゃるんですね。核となるスクールを5つ開講されているということですが、1番人気はどのスクールでしょうか?

浅黄:その時々で入れ替わりがありますが、直近でいえば、1番は「株式投資スクール」、2番目は「外貨投資・FXスクール」でしょうか。「不動産スクール」も安定的な人気があります。

田嶋:株式投資が1番なんですね。世の中的に資産運用への注目度が上がってきている気がします。

浅黄:おっしゃる通りです。加えて、「金融機関やメデイアの言いなりではなく、自分で正しい判断ができるようにならなければ」と気付く人も増えてきています。そういう時代背景もあって、「どこかできちんと学ばなきゃ」という流れが日本でも加速しているように思います。

私はアメリカでの生活が長かったのですが、アメリカだと地域差はあるものの、中高校生でも普通にファイナンスの教育を受けるんですよ。日本では金融教育を学校などの公的機関で学ぶことってほとんどないですよね。それ以前に、日本ではそもそもお金のことを話すのがタブー視される風潮もあります。

そういう風潮が少しずつですが、崩れつつあるように思います。「お金は一生付き合っていくものなのに、勉強しないのはおかしいんじゃないかな」と若い世代ほど気付き始めつつあるんじゃないですかね

田嶋:STAGE』『マネラボ』といったメディアも運営されていますが、講座やスクールを受講されている方はこうしたメディアもよく見ているのでしょうか?

浅黄:厳密には計測はできない部分もあるのですが、メルマガで毎回、こうしたメディアの記事を取り上げているので、受講生の多くがメルマガを購読していることを考慮すると、よく見ている方は多いのではないかと思います。

田嶋:メルマガにはメディアの記事紹介以外のコンテンツも掲載していますか?

浅黄:はい。毎回、メルマガトップには、オリジナルのコンテンツを掲載しています。内容は毎号異なりますが、当校代表の泉のメッセージや今ホットなトピックだったり、セミナーの案内だったり……。読者に色々な方向から楽しんでいただくことで、読者とのエンゲージメントを促すコンテンツを掲載しています。

あとは授業スケジュールやお知らせに加え、代表が書いた金融小説「富者の遺言」を連載の読み物として最後につけています。

田嶋:コンテンツ盛りだくさんのメルマガですね。

浅黄:もともとはシンプルなテキストメールだったんですが、1年ほど前にHTMLメール化すると同時に、コンテンツもすべて見直しました。「毎回楽しみにしています」という声も受講生から聞くようになりました。


真面目な学校だから柔らかいコンテンツを探した

あなたの器診断

あなたの「器」診断

田嶋:現在ご利用いただいている弊社の診断コンテンツについてお聞きしたいです。どうして導入に至ったのでしょうか?

浅黄:ふたつの背景があります。ひとつは、当校のSNSの発信力がまだまだ弱いと思っていて。既存の受講生には興味を持ってもらえても、そうではない一般の人に興味を持ってもらうには、どうもインパクトに欠ける。だから、なにか尖っていて拡散できるものがないかと企画を練っているとき、「診断コンテンツならいけるのではないか」と思いついたことがきっかけです。

実は当校と診断コンテンツは非常に相性が良いんですよ。多くの講座やスクールがあるということは、それだけコンテンツを持っているということです。コンテンツを持っているから、何かを診断したり分析するということがものすごくやりやすいんです。これまでも、質問に答えていくと現時点でどのくらい「お金の教養」があるのかをチェックできるコンテンツなど、独自に多くのコンテンツを開発しています。

田嶋:たしかに診断コンテンツとは相性が良さそうですね。もうひとつの背景はなんですか?

浅黄:柔らかいコンテンツが必要だと思ったからです。設立してからの15年間、私たちは中立性を大切にしながら、真面目に愚直に、学校としてお金について教えてきました。世間にはお金や儲け話に関する怪しい情報がいっぱいあるので、そういうものと一線を画すためにも真面目に愚直にやってきたんですけどね。

浅黄様_取材中_3

田嶋:真面目にやってきたからこその堅さですね。

浅黄:まさにそうです。ですが、それだけでは堅くなりすぎてしまい、難しいと思われてしまうのではないかとも考えていました。だからもう少し噛み砕いて、遠目に見ている人にもうまく伝わるような、そんな柔らかいコンテンツを探していたんです。

柔らかさの点では、診断コンテンツのイラストには「くらもん」というシュールなキャラクターを使っています。実はこれ、うちのカスタマーサポートのメンバーが描いているんですが、今までだと真面目なイラストになりがちだったところを少し砕けさせようという意図もありました。

田嶋:「お金の教養フェスティバル」という取り組みもされていますよね。

浅黄:2005年頃から毎年1回、東京ビックサイトのような大きい会場を借りて開催しています。毎回1,000人〜2,000人の方にご来場いただいています。

また現在、「日本全国お金の教養キャラバン」と銘打って、全国の大都市を回って入門講座である「お金の教養講座」を無料開催する取り組みをやっているところです。フィナーレは(2017年)11月中旬の福岡の予定です。普段はなかなか講座を開催できない都市で大勢の方にお越しいただき、満席御礼になったりしていますので、これも毎年続けていきたいですね。

田嶋:けっこう手応えがあるんですね。

浅黄:「お金の教養講座」はWebでも受講できますが、わざわざ電車に乗って聞きに来るという努力がある分、みなさん真面目に勉強していらっしゃいます。田嶋さんもご興味あれば、無料の講座にお越しください(笑)。

田嶋:ぜひお伺いいたします(笑)。本日はどうもありがとうございました!


あとがき

お金はずっと付き合っていくものなのに、お金について学ぶ機会がないのはおかしい。言われてみればその通りの問題に、真正面から向き合うファイナンシャルアカデミー様を取材しました。浅黄さんの言葉を通して、お金の教養について学ぶ大切さが伝わってきました。

そして真摯に取り組んでいるからこそ生じてしまう堅さを、コンテンツによって解決していく姿勢からは、コンテンツの可能性を感じました。

これからもますますのご活躍を期待しています。改めて、ご協力いただきありがとうございました!

以上、『真面目なお金の学校なのにシュールなコンテンツはなぜ必要だったのか』でした。


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